パッシングやハザードランプを点灯させる車を見かける時がありますが、意味をご存知でしょうか?
ベテランの方はご存知だとは思いますが、免許を取ったばかりだと、分からないという方も多いはずです。
最近では、教習所などでも教えてくれる場合が多いという話を聞きましたが、知らない方は、ぜひここで覚えて行ってください。
いろんな種類がありますが、知っていると便利な場面が多々あります。
初めて聞く方はこの機会にぜひとも覚えていただき、どんどん活用してください!
どんな場面で使うのか、詳しく解説していきます。
パッシングとは

簡単に説明すると、ヘッドライトを一瞬ピカッピカッと光らせる行為です。
対向車に何かを知らせる場合が多いです。
たまに後続車からされることもありますが、これは少し意味が違ってきます。
基本的には、ウインカーレバーを手前に引くとハイビームになりますので、1〜2回手前にカチカチっと引いて、一瞬ピカッと光らせることができます。
どのような時に行うのか、詳しくみていきます。
右折時
片側一車線などで右折する為に、方向指示器を出して待っている場面です。
これは、「自分が待つので右折して良いですよ」という意味になります。
トラックやバスの運転手は、待ってくれることが多いですね。
後続車が詰まっている時などに譲ってもらうと嬉しいです。
その際、こちらもパッシングをすると感謝の念を伝えられます(^^)
直線道路
これは、「この先で速度などの取り締まりをやっていますよ」と教えてくれています。
俗に言う「ネズミ捕り」というやつです。
見晴らしの良い直線道路では、その先で何らかの取り締まりを行なっているケースが多々ありますので、注意しながら運転しましょう。
もちろん、やましい事をしていなければ全く問題ありません(笑)
一直線の道路はついついスピードが出てしまいがちですので、メーターを確認し、出過ぎている場合はしっかり減速することが大切です。
カーブ
これは、「カーブの先で何らかの原因で止まっている車がある」ことを示唆しています。
理由は工事や事故など、さまざまです。
これは私も一度だけ経験があるのですが、峠道で対向車のトラックからパッシングされました。
減速してカーブを曲がると、その先で事故を起こした車がありました。
そのまま突っ込んでいたらと思うとゾッとします。
その時は、トラックの運転手に対して本当に感謝しましたね!
頻度としては少ないとは思いますが、このようなケースもあります。
狭い道路
私の住んでいる地域にもありますが、どちらかが手前で待たないとすれ違いができない道も存在します。
そんな時にも、遠くからピカッと光るがあります。
「私が待ちますので、きて良いですよ」という意味です。
すれ違いざまにクラクションを一瞬プッと鳴らすなどして、感謝を伝えましょう。
後続車
これは高速道路で見かけますが、「急いでいるから、どいてほしい」という意思表示です。
追越車線を走行している時に多いです。
そんな時は、すぐに道を譲ってあげましょう。
後々トラブルに巻き込まれても面倒です。
極端に車間距離を詰めてくるような場合は、あおり運転ですので、すぐさま通報し、然るべき対処をしましょう。
ハザードランプとは

これは使用する機会も多いのではないでしょうか。
主に後続車に何かを知らせる場合に使用します。
△の赤いボタンを押すと点灯させることができます。
停車・駐車
これは普段から目にすると思いますが、
「停まっていますよ」
と知らせる役割ですね。
停まる前にハザードを点灯させ、意思表示しましょう。
これは、駐車場などでも使えます。
空いているスペースを見つけた時に点灯させることによって、
「これから停めますので、前に来ないでくださいね」
という注意を促すこともできます。
サンキューハザード
車線変更したり、脇道から合流するときに使う方も多いですよね。
これは俗に言うサンキューハザードというもので、感謝を伝えるものです。
信号待ちなどで止まっている時に、横から車が出てくる時もありますよね。
そんな時は、信号が青になっても少し止まり、入れてあげましょう。
減速時
これは、前方で何か減速する必要がある事柄が発生しているという意味です。
例えば、渋滞が発生した場合、それを伝えるために点けたりします。
減速してくださいという注意喚起ですね。
これを見た際は、自分も後ろに伝える為に点灯させることをおすすめします。
また、道路が工事中で片側交互通行になっており、一時停止しなければならない場合も、点灯させると効果的です。
後続車は何も知らずに走行しているので、そのまま止まるのは危険です。
工事中の場合、大抵警備員の方がいらっしゃいますので、止まるよう指示されたら、その旨を伝えるために点灯させてください。
視界不良時
これは、前が見えないほどの大雨・大雪の際に使用します。
視界不良時は、対向車がこちらの車を視認できないことがあります。
後続車・対向車にも車の存在を知らせるために、点灯させながら走行します。
その際は、ヘッドライトも併せて点灯させると、こちらの存在に気づきやすくなります。
パッシング・ハザードの注意点
使用すると非常に便利な2つですが、使い方を間違えるとトラブルにつながる可能性もあります。
そうならないよう、注意点をしっかり理解し、正しく行うよう意識してください。
やりすぎは不快感につながる
特にパッシングに言えることですが、あまりにもピカピカ光らせると不快感につながります。
基本的にはハイビームを相手に向けているわけですから、頻繁にやられると非常に眩しいです。
特に、夜に頻繁に行うと相当眩しく感じますので、注意してください。
過度な行為は相手に誤解を与える可能性もあり、周りの車にも迷惑です。
回数は1〜2回、多くても3回までにしてください。

ランプの消し忘れ
たまにですが、「サンキューハザード」でお礼を伝えた後、そのまま消し忘れている方がいます。
これも、後続車にとっては少し迷惑です。
理由もなく点灯させていると、
「減速するのかな」
「止まるのかな」
といった誤解を与え、交通の流れを悪くします。
サンキューハザードは良いことですが、消し忘れには注意です。
2〜3回点滅させれば相手は理解できるので、点灯後は必ず消してください。

まとめ
これらは正しく使えば、車に乗りながら対向車や後続車に意思表示をすることが可能です。
相手の意図をしっかりと理解できるようになれば、快適に走行することができます。
事故につながる可能性も
右折時に対向車から合図を受けたからといって、そのまま右折してはいけません。
必ず横断歩道などに歩行者がいないことを確認してください。
実際に右折し、歩行者にぶつかってしまう事故は、たびたび起きています。
譲ってもらった際は感謝するとともに、気をつけながら曲がってください。
やらなくても問題はないが…
ここまで述べてきたような場面で、必ずやらなければいけないという法律はありません。
ですが、一種のマナーになっているというのも事実です。
慣れてしまえば簡単なので、道を譲る時や横から入れてもらった際は、感謝を伝えた方が良いと思います。
受けた方は悪い気はしませんし、むしろ入れて良かったなと感じます。
また、事故を未然に防ぐという意味合いでも使えますので、ぜひとも活用していただきたいです。
最後に
前述した通り、過度に行うと相手に不快感を与えるため、避けた方が良いですが、上手く使えば意思疎通が可能です。
「譲ります」、「感謝」、「危険」など、その時々で意味合いが変わってきます。
しかし、慣れてしまえばその場に合った意味が自然と理解できるようになります。
いまやパッシングとハザードは、快適な運転には欠かせないものとなっています。
もちろん、煽るような行為は厳禁です。
初心者の方はなかなか上手くできないかもしれませんが、徐々に慣れれば誰でもできるようになりますのでご安心ください。
皆さんもこれらを活用し、誰もが気持ちよくなれる環境を作っていきましょう!